看護師になってからも勉強は続きます。でも「ノートを作っても見返さない」「何をどうまとめればいいかわからない」と悩んでいる方は多いのではないでしょうか。
この記事では、臨床現場で本当に使える勉強ノートの作り方と、情報を効率的に整理するコツを紹介します。新人看護師から中堅まで、明日からすぐ実践できる方法をまとめました。

看護師の勉強ノートは2冊体制がおすすめ
臨床で活躍する看護師が実践しているのが、「ポケットノート」と「まとめノート」の2冊体制です。
ポケットノート(持ち歩き用)
白衣のポケットに入るA6〜B6サイズのメモ帳です。業務中に先輩から教わったこと、確認したい数値、処置手順のメモなどをその場で書き留めます。
- 先輩からのアドバイス
- わからなかった用語・略語
- 処置やケアの手順メモ
- 薬の名前・用量・注意点
- バイタルサインの基準値
まとめノート(自宅学習用)
B5〜A4サイズのノートに、ポケットノートに書いた情報を整理して清書するためのノートです。疾患別・処置別にまとめていくことで、自分だけの参考書が出来上がります。
ポケットノートは「情報の入口」、まとめノートは「知識の保管庫」。この2冊を連携させることで、インプットとアウトプットの好循環が生まれます。
見やすいまとめノートの作り方
1. 疾患ごとにページを分ける
ノートの見出しに疾患名を書き、「病態」「症状」「検査」「治療」「看護のポイント」の5項目で情報を整理します。インデックスシールやタブで仕切ると、あとから検索しやすくなります。
2. 色は3色以内に絞る
色を使いすぎると何が重要なのかわからなくなります。おすすめの色分けルールは以下の通りです。
- 黒:基本の文章
- 赤:重要な数値・異常値・注意事項
- 青:疾患名・薬剤名・補足情報
3. 図やイラストを活用する
文章だけのノートは見返す気が起きにくいもの。臓器の図や処置のフローチャートなど、ビジュアルで理解できる要素を入れると記憶に残りやすくなります。手書きが苦手な方は、教科書のコピーを貼り付けるのもOKです。
4. 余白を大きめに取る
最初からびっしり書くのではなく、ページの3分の1は余白として残しておくのがコツ。あとから新しい情報や補足を書き足せるスペースがあると、ノートが長く使えます。
5. 付箋で追加情報を貼る
大きめの付箋を使えば、ノートのスペースが足りなくなっても情報を追加できます。勉強会で得た新しい知見や、先輩からの一言アドバイスを付箋に書いて該当ページに貼っておくと便利です。

おすすめのノート・文房具
ポケットノートにおすすめ
コクヨ 測量野帳
看護師のポケットノートとして根強い人気を誇るロングセラー。硬い表紙のおかげで立ったままでもメモが取りやすく、コンパクトなB6変形サイズが白衣のポケットにぴったり収まります。
無印良品 手のひらサイズノート
シンプルなデザインで使いやすく、価格も手頃。まとめ買いしておけばコスパも抜群です。
まとめノートにおすすめ
コクヨ キャンパスノート(方眼罫)
方眼罫なら文字も図も書きやすく、表やフローチャートの作成にも向いているため、看護師の勉強ノートとの相性が抜群です。
ルーズリーフ
ページの入れ替えや追加が自由にできるルーズリーフは、疾患ごとに整理を変えたいときに便利。バインダーにインデックスを付ければ、自分だけの参考書が完成します。
あると便利な文房具
- フリクションボールペン:書き間違いを消せるので、清書ノートにぴったり
- マイルドライナー:目に優しい色味のマーカー。蛍光色より疲れにくい
- 付箋(大きめ):補足情報の追記に必須
- インデックスシール:ノートの仕切りに使って検索性を向上
なかでも清書ノートとの相性がいいのがフリクションボールペンです。書き直しを前提にできるので、レイアウトを気にせず書き進められます。
デジタルツールを活用した勉強法
紙のノートだけでなく、デジタルツールとの併用で勉強効率がさらに上がります。
スマホの写真機能
先輩の手技を見学したあと、許可を得たうえで関連資料を写真に撮っておけば、帰宅後のノートまとめに役立ちます。ノートに書いた内容をスマホで撮影してクラウドに保存しておけば、いつでもどこでも見返せます。
ノートアプリ
GoodNotesやNotionなどのアプリを使えば、手書き・テキスト・画像を組み合わせた自由度の高いノートが作れます。検索機能があるため、膨大な情報の中から目的のページを瞬時に見つけられるのも魅力です。
看護師向け学習アプリ
看護roo!やナース専科などの看護師向け学習コンテンツも充実しています。通勤時間や休憩時間にスマホで手軽に学べるので、ノート学習と組み合わせると知識の定着が早まります。

勉強ノートを続けるコツ
完璧を目指さない
最初から完璧なノートを作ろうとすると続きません。まずはポケットノートに走り書きするだけでOK。「1日1ページ」のペースで十分です。
わからないことだけ書く
教科書の内容をすべて写す必要はありません。「自分がわからなかったこと」「間違えたこと」だけに絞って書くことで、ノートの情報密度が上がり、見返す価値のあるノートになります。
定期的に見返す時間を作る
書いただけで見返さないノートは宝の持ち腐れです。週に1回、通勤中や休憩時間にパラパラめくるだけでも知識の定着率が大幅にアップします。
同僚とノートを見せ合う
同期や先輩とノートを見せ合うと、自分には無い視点や情報が得られます。お互いの勉強法を共有することでモチベーション維持にもつながります。
診療科別 ノートに書いておきたい内容
内科系
疾患ごとの病態・検査値の基準・よく使われる薬剤とその副作用。糖尿病・心不全・肺炎など頻出疾患は、フローチャート形式で観察ポイントをまとめておくと急変時にも役立ちます。
外科系
手術の術式別に、術前準備・術後観察のポイント・ドレーン管理・離床スケジュールをまとめます。術後合併症の早期発見サインもノートに書いておくと安心です。
小児科
年齢別のバイタルサインの基準値、体重別の薬剤投与量の計算式、よく使われる小児用製剤のリスト。子どもとのコミュニケーションの工夫も書き留めておくと、実践で活きてきます。
救急・ICU
BLS・ACLSの手順、急変対応のフローチャート、人工呼吸器の基本設定、よく使われる薬剤の希釈方法と投与速度。緊急時にすぐ確認できるよう、ポケットノートにまとめておくのがおすすめです。
ノート作りの失敗パターンと対策
失敗1:教科書の丸写しになる
教科書の内容をそのまま写すのは時間の無駄です。「自分が理解できなかった部分」「臨床で実際に困った内容」だけに絞って書きましょう。
失敗2:デコレーションに凝りすぎる
SNSで見かけるような美しいノートに憧れて、カラーペンやシールを多用しすぎると、作成に時間がかかりすぎて本末転倒です。ノートは「作品」ではなく「道具」。実用性を最優先にしましょう。
色数を絞りたいなら、マーカーはくすみ系の色がそろったセットを1つ持っておくと、それだけで統一感が出ます。
失敗3:作って満足してしまう
ノートは書いただけでは知識になりません。作ったノートを週に1回は見返す時間を確保することで、はじめて知識が定着します。通勤電車の中や勤務前の5分など、ルーティンに組み込むのが続けるコツです。

Q&Aコーナー
Q. ルーズリーフとノート、どちらがおすすめですか?
ルーズリーフはページの入れ替えが自由で整理しやすいメリットがありますが、バラバラになりやすいデメリットもあります。持ち運びのしやすさを重視するならノート、柔軟な整理を重視するならルーズリーフが向いています。
Q. ノートを作る時間がなかなか取れません。効率的な方法はありますか?
まとめノートは毎日作る必要はありません。ポケットノートにメモした内容を、週末にまとめて清書するスタイルでも十分です。1つの疾患について15〜20分で簡潔にまとめるのがコツです。
Q. 先輩のノートを見せてもらうのはアリですか?
ぜひお願いしてみましょう。先輩がどんな情報をどう整理しているかは、自分のノート作りの大きなヒントになります。「勉強の参考にさせてください」と伝えれば、快く見せてくれる先輩が多いはずです。
先輩看護師のノート活用事例
事例1:疾患別バインダー方式(ICU勤務・4年目)
ルーズリーフとバインダーを使い、循環器・呼吸器・消化器など臓器別にタブで分けて管理。新しい知識を得たら該当ページに追加するだけなので、ノートの買い替えが不要。「自分だけの参考書」として5年以上使い続けているそうです。
事例2:デジタルノート方式(訪問看護・7年目)
iPadとGoodNotesアプリを使い、手書きとPDF資料を組み合わせたデジタルノートを運用。検索機能で必要な情報にすぐアクセスできるのが最大のメリット。利用者さんの自宅でもiPadで確認できるため、訪問看護との相性が抜群だと話しています。
事例3:付箋ノート方式(外科病棟・2年目)
大きめの付箋に1テーマ1枚で情報を書き、ノートに貼り付けるスタイル。付箋を貼り替えることで情報の並び替えが自由にでき、間違えたら付箋ごと貼り替えるだけなのでストレスなく続けられているそうです。
まとめ
看護師の勉強ノートは「ポケットノート+まとめノート」の2冊体制で運用するのがおすすめです。色は3色以内、余白は大きめ、図やイラストを活用して「見返したときにパッとわかるノート」を目指しましょう。
デジタルツールとの併用で検索性を高めれば、さらに効率のいい勉強が可能です。完璧を目指さず、まずは「わからなかったこと」をメモすることから始めてみてください。

参考:レバウェル看護「臨床で活かせるノートの作り方」/MCナースネット「看護師のためのノート術」/看護師1年目の歩き方「勉強ノートの作り方」



