「看護師として働いているけど、助産師にも興味がある」「助産師になるには何が必要なの?」そんな疑問を持っている看護師さんは多いんじゃないかな。助産師は、妊娠・出産・産後ケアのスペシャリストとして活躍できるやりがいのある仕事だよ。
この記事では、看護師から助産師になるための条件や資格取得のルート、国家試験の概要まで、必要な情報をまるっと解説していくね。キャリアチェンジを考えている看護師さんは、ぜひ参考にしてほしい。

助産師になるための3つの条件
助産師として働くためには、大きく分けて3つの条件を満たす必要があります。どれも欠かせないポイントなので、しっかり確認しておきましょう。
条件1:女性であること
保健師助産師看護師法により、助産師になれるのは女性のみと定められています。記事執筆時点では、男性は助産師の資格を取得することができません。これは日本独自の制度で、海外では男性助産師が活躍している国もあります。
条件2:看護師国家資格を持っていること
助産師になるには、看護師国家資格の取得が大前提です。看護師免許を持っていない状態で助産師養成課程に進むことはできません。すでに看護師として働いている方は、この条件をクリアしていることになります。
条件3:助産師国家試験に合格すること
助産師養成課程(1年以上)を修了した後、助産師国家試験を受験して合格する必要があります。試験は毎年2月に実施され、合格率は例年95%以上と高い水準を維持しています。しっかり勉強すれば、十分に合格を狙える試験です。
- 助産師になれるのは女性のみ(法律で規定)
- 看護師国家資格が必須
- 助産師養成課程を修了後、国家試験に合格が必要
看護師から助産師になるための資格取得ルート
看護師免許を持っている方が助産師を目指す場合、いくつかのルートがあります。それぞれの特徴を見ていきましょう。
ルート1:助産師養成所(専門学校)に進学する
最短1年で助産師の受験資格を得られるルートです。すでに看護師として働いている方にとっては、もっとも効率的な方法と言えるでしょう。学費の目安は100万〜200万円程度で、実習が多いのが特徴です。
ルート2:大学の助産学専攻科に進学する
大学の助産学専攻科も1年制が基本です。大学附属の病院で実習ができるケースが多く、学術的な知識も深く学べるのがメリットです。ただし、定員が少ない学校も多いので、入学試験の対策が重要になります。
ルート3:大学院で助産学を学ぶ
修士課程(2年)で助産学を専攻するルートです。より高度な知識と研究スキルを身につけたい方に向いています。将来的に教育者や研究者を目指す場合にも有利です。学費は2年間で200万〜400万円程度が目安となります。
ルート4:看護大学の編入・学士入学
看護大学に編入学し、助産学コースを選択する方法もあります。ただし、助産師コースを設けている大学は限られているため、事前にしっかり調べておく必要があります。

助産師国家試験の概要と合格率
助産師国家試験の基本情報を整理しておきましょう。受験前に知っておくと安心です。
試験の基本情報
助産師国家試験は年1回、毎年2月中旬に実施されます。試験形式はマークシート方式で、試験時間は午前・午後に分かれています。出題範囲は、基礎助産学・助産診断技術学・地域母子保健・助産管理の4分野です。
合格率の推移
助産師国家試験の合格率は例年95%以上と非常に高いのが特徴です。養成課程できちんと学んでいれば、合格するのはそこまで難しくありません。とはいえ、油断は禁物。過去問を中心にしっかり対策しておきましょう。
合格率が高いからといって油断してはいけません。養成課程の授業と実習を真面目に取り組み、過去問で弱点を把握しておくことが大切です。
助産師の仕事内容とやりがい
助産師になったらどんな仕事をするのか、具体的に見ていきましょう。
主な業務内容
助産師の仕事は多岐にわたります。妊婦健診の補助、分娩介助、産後の母子ケア、母乳育児の指導、新生児のケアなどが中心です。看護師との大きな違いは、正常分娩であれば助産師が単独で分娩介助を行えるという点です。
活躍できる場所
助産師が活躍できる場所は病院の産科だけではありません。助産院の開業、地域の母子保健センター、不妊治療クリニック、行政機関での母子保健事業など、幅広いフィールドがあります。
やりがいと魅力
新しい命の誕生に立ち会えるのは、助産師ならではの特権です。妊娠中から産後まで一貫して母子に寄り添えるため、深い信頼関係を築けるのも大きな魅力と言えるでしょう。また、助産院を独立開業できるのも、助産師ならではのキャリアの選択肢です。

助産師の年収・給料事情
助産師を目指すうえで、収入面も気になるポイントですよね。ここでは助産師の給料事情を解説します。
平均年収の目安
厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」によると、助産師の平均年収は約580万円前後です(出典:厚生労働省 賃金構造基本統計調査)。看護師の平均年収(約508万〜520万円)と比較すると、60万〜70万円ほど高い水準となっています。
年収に影響する要因
勤務先の規模や地域、夜勤回数、経験年数などによって年収は変動します。大学病院や総合病院では比較的高めの給与が期待でき、クリニックや助産院では施設によって差が出やすい傾向にあります。
働きながら助産師を目指すことは可能?
「看護師を続けながら助産師の資格を取りたい」と考える方も多いでしょう。結論から言うと、助産師養成課程はフルタイムの通学が基本となるため、働きながらの資格取得は現実的には難しいです。
休職・退職して進学するケース
多くの方が、看護師の仕事を一旦休職または退職して助産師養成課程に進みます。養成課程では実習が非常に多く、分娩介助10例以上の実績が求められるため、学業に専念する必要があります。
費用面のサポート制度
経済的な不安がある場合は、以下のような制度を活用することをおすすめします。
- 教育訓練給付金制度(専門実践教育訓練):最大で学費の70%(年間56万円)が支給される
- 各都道府県のナースセンターが提供する修学資金制度
- 病院の奨学金制度:卒業後に一定期間勤務すれば返済が免除されるケースも
働きながらの資格取得は難しいですが、教育訓練給付金や奨学金制度を利用すれば、経済的な負担を軽減できます。事前に利用できる制度を調べておきましょう。
助産師を目指す看護師さんへのQ&A
Q. 助産師養成課程の入試は難しい?
養成課程の入試倍率は施設によって異なりますが、人気校では2〜5倍程度になることもあります。筆記試験(母性看護学・小論文・英語など)と面接が一般的です。看護師として働いている間に、母性看護学の知識を復習しておくと有利です。
Q. 助産師の国家試験に落ちたらどうなる?
不合格の場合は翌年以降に再受験が可能です。養成課程を修了していれば受験資格は維持されるので、翌年の試験に向けて対策を立て直しましょう。
Q. 年齢制限はある?
助産師になるための年齢制限はありません。30代・40代で助産師を目指す方もいます。臨床経験が豊富な看護師は、養成課程でもその経験を活かせるケースが多いです。
Q. 助産師と看護師のダブルライセンスのメリットは?
キャリアの幅が大きく広がります。産科での専門性を活かした働き方はもちろん、助産院の開業や地域での母子支援活動、不妊カウンセリングなど、看護師だけでは難しい領域にもチャレンジできるようになります。

Q. 看護師経験は何年あると助産師養成課程に入りやすい?
養成課程の入試では看護師経験年数の指定はありませんが、産科や母性看護領域での経験があると面接で高く評価されます。一般的に3年以上の臨床経験があると、養成課程での学びがスムーズに進みやすいです。新卒で助産師養成課程に進む方もいるので、経験が浅いからといって諦める必要はありません。
Q. 助産師養成課程ではどんな実習がある?
助産師養成課程の実習では、妊婦健診の実施、分娩介助、産褥期のケア、新生児の観察・ケア、母乳育児支援など、幅広い内容を経験します。特に分娩介助については、実習中に10例以上の介助を経験することが求められており、実習先の病院や助産院で実際の出産に立ち会います。実習は精神的にも体力的にもハードですが、助産師としての自信をつける重要な機会です。
まとめ
看護師から助産師になるには、「女性であること」「看護師資格を持っていること」「助産師養成課程を修了して国家試験に合格すること」が条件です。最短1年で資格取得が可能で、合格率も高いため、しっかり準備すればキャリアチェンジは十分に実現できます。
助産師は新しい命の誕生を支える専門職として、大きなやりがいを感じられる仕事です。独立開業の道もあり、キャリアの選択肢も豊富。気になっている方は、まずは養成課程の情報収集から始めてみてはいかがでしょうか。
参考リンク:厚生労働省 看護職員に関する情報 / 日本看護協会 / 日本助産師会


