「看護師として留学してみたいけど、何から始めればいいかわからない」「どの国がいいの?費用はどのくらいかかるの?」そんな疑問を抱えている看護師さんは多いのではないでしょうか。
看護師の留学には、語学を学ぶ留学から現地の看護師資格を取得する本格的な留学まで、さまざまなパターンがあります。この記事では、留学の種類や人気の渡航先、費用の目安まで網羅的にまとめました。海外に興味がある看護師さんはぜひチェックしてみてください。

看護師留学の3つの種類
看護師の留学は目的によって大きく3つのタイプに分けられます。それぞれの特徴を理解してから、自分に合ったプランを選びましょう。
タイプ1:語学留学(医療英語を学ぶ)
海外の語学学校で英語力を磨くタイプの留学です。一般英語コースに加えて、医療英語に特化したプログラムを提供している学校もあります。期間は数週間〜数ヶ月が一般的で、最も手軽に始められる留学です。
- 期間:2週間〜6ヶ月程度
- 費用の目安:30万〜150万円
- メリット:短期間で英語力をアップできる、帰国後のキャリアにも活かせる
タイプ2:ワーキングホリデー(海外で看護助手として働く)
ワーキングホリデービザを利用して、海外でアシスタントナースとして働きながら英語力を高める方法です。オーストラリアが特に人気で、学生ビザやワーホリビザでも看護助手として有給で働ける環境が整っています。
- 期間:6ヶ月〜1年(国によっては延長可能)
- 費用の目安:100万〜200万円(渡航費・生活費含む。現地で収入あり)
- メリット:実際の医療現場で英語を使える、収入を得ながら留学できる
タイプ3:正看護師(RN)資格取得留学
現地の看護師資格(RN)を取得し、正式に海外で看護師として働くことを目指す本格的な留学です。大学の看護学部に入学するか、免許の書き換え手続きを行います。
- 期間:1〜3年
- 費用の目安:200万〜500万円
- メリット:海外で正看護師として長期就労が可能、年収アップが期待できる
- 短期間で英語力をつけたい → 語学留学
- 働きながら海外経験を積みたい → ワーキングホリデー
- 海外で正看護師として働きたい → RN資格取得留学
看護師留学におすすめの国と費用
看護師留学で人気のある国の特徴と費用を比較してみましょう。
オーストラリア
看護師留学先としてもっとも人気が高い国のひとつです。アシスタントナースとして有給で働ける環境が整っているのが大きな魅力。ワーキングホリデービザも取得しやすく、看護師の需要も高いです。
- 年間留学費用の目安:約200万〜300万円
- 英語力の要件(RN登録):IELTS Academic 各バンド7.0以上
- 特徴:学生ビザでも週定められた時間内でアルバイト可能、温暖な気候
カナダ
治安の良さや多文化社会の環境が魅力のカナダも、看護師留学先として人気です。英語試験はIELTSに加えて、看護師向けの英語試験CELBANにも対応しています。
- 年間留学費用の目安:約250万〜350万円
- 英語力の要件:IELTS Academic 各バンド7.0以上 or CELBAN基準クリア
- 特徴:移民政策に積極的で永住権取得のチャンスもある
アメリカ
世界トップクラスの医療技術を学べるアメリカですが、留学費用は最も高額です。NCLEX-RN合格が必要で、ビザの取得も簡単ではありません。
- 年間留学費用の目安:約300万〜500万円
- 英語力の要件:TOEFL iBT 83以上(州による)
- 特徴:看護師の年収が高い、最先端の医療を学べる
イギリス
NMC(看護・助産評議会)に登録することで、イギリスの看護師として働けます。NHSでの就労経験は国際的に高く評価されています。
- 年間留学費用の目安:約250万〜400万円
- 英語力の要件:IELTS Academic 各バンド7.0以上
- 特徴:NHS(国民保健サービス)での臨床経験が積める
ニュージーランド
自然豊かな環境でゆったりと学べるのが魅力です。オーストラリアと同様に看護師の需要が高く、永住権の取得にもつながりやすい国として注目されています。
- 年間留学費用の目安:約200万〜300万円
- 英語力の要件:IELTS Academic 各バンド7.0以上
- 特徴:生活費がオーストラリアよりやや安い

看護師留学の費用を抑える方法
留学費用は決して安くありませんが、工夫次第でかなり節約できます。
ワーキングホリデーを活用する
ワーキングホリデービザで渡航し、現地でアシスタントナースとして働いて収入を得る方法は費用を大幅に抑えられます。特にオーストラリアでは時給が高く、生活費をまかなえるケースも多いです。
奨学金・助成金制度を利用する
- JASSO(日本学生支援機構)の海外留学支援制度
- 各都道府県の看護師修学資金
- 留学先の大学が提供する奨学金
- トビタテ!留学JAPAN(社会人枠)
短期留学から始める
いきなり長期留学に踏み切るのが不安な場合は、2〜4週間の短期語学留学からスタートするのも賢い選択です。費用を抑えながら海外生活を体験でき、本格的な留学を検討する材料にもなります。
留学費用は為替レートによって大きく変動します。記事に記載した金額はあくまで目安ですので、最新の情報は留学エージェントや各国の教育機関に直接確認してください。
留学前に準備しておくべきこと
英語の勉強を早めに始める
留学先で困らないためにも、渡航前から英語力を高めておくことが重要です。特に医療用語は日本語でしか知らないケースが多いので、基本的な医療英語は事前に学んでおきましょう。
看護師免許関連の書類を準備する
海外での看護師登録には、日本の看護師免許証の英文証明書、卒業証明書の翻訳、実務経験証明書などが必要です。書類の準備には数ヶ月かかることもあるので、早めに取り掛かりましょう。
資金計画を立てる
留学費用+生活費+予備費として、余裕を持った資金計画を立てることが大切です。帰国後の生活費も考慮に入れておきましょう。

よくある質問
Q. 看護師経験は何年あると留学に有利?
一般的に3年以上の臨床経験があると、留学先での実習やインターンシップに参加しやすくなります。海外の看護師資格取得を目指す場合も、経験年数が審査で評価されます。
Q. 留学から帰国後のキャリアはどうなる?
海外での経験は帰国後のキャリアに大きなプラスになります。国際病院、外資系クリニック、製薬企業のメディカルアフェアーズ部門など、英語力を活かせる転職先の選択肢が広がります。
Q. 家族がいても留学できる?
国やビザの種類によっては、家族を帯同できるケースもあります。オーストラリアやカナダでは、パートナービザや家族ビザの制度が整っています。詳細は各国の移民局の公式情報を確認しましょう。
Q. 留学中に看護師免許は失効する?
日本の看護師免許は更新制ではないため、留学中に失効することはありません。海外にいる間も日本の看護師免許は有効です。帰国後は、すぐに看護師として復帰することが可能です。ただし、長期間臨床を離れている場合は、復職支援研修を受けることをおすすめします。
Q. 留学後のキャリアにはどんな選択肢がある?
留学後のキャリアには、日本の病院への復帰(国際外来や外国人対応部門)、海外の医療機関での就職継続、外資系製薬企業への転職、国際医療支援団体での活動、看護教育機関での国際交流担当など、多彩な選択肢があります。留学で得た英語力と異文化コミュニケーション能力は、どのキャリアパスでも大きな強みになります。特に訪日外国人の増加に伴い、英語対応ができる看護師の需要は今後ますます高まると考えられています。
Q. 語学留学と看護資格取得留学、どちらを先にすべき?
英語初心者の方は、まず語学留学で基礎的な英語力を身につけてから、看護資格取得留学に挑戦するのがおすすめです。いきなりRN取得を目指すと、英語の壁で挫折するケースが少なくありません。語学留学で英語に慣れた後であれば、現地の看護プログラムでの学習もスムーズに進みます。
Q. 看護師の留学で使える保険は?
海外留学中は日本の健康保険が使えないため、海外旅行保険や留学生保険への加入が必須です。留学エージェントが提携する保険商品や、クレジットカード付帯の海外旅行保険を活用する方法もあります。特に医療系の留学では、実習中のケガや針刺し事故のリスクもあるため、医療従事者向けの補償が充実した保険を選ぶことが重要です。オーストラリアでは学生ビザの場合OSHC(学生用健康保険)への加入が義務付けられています。
まとめ
看護師の留学は、語学留学・ワーキングホリデー・RN資格取得留学の3タイプがあり、目的に応じて選ぶことが大切です。費用はオーストラリアやニュージーランドが比較的リーズナブルで、ワーキングホリデーを活用すれば現地収入で費用を抑えることも可能です。
留学は看護師としてのキャリアに新しい風を吹き込んでくれる貴重な経験です。英語力の向上、国際的な視野、異文化での臨床経験は、帰国後のキャリアでも大きな武器になります。興味がある方は、まずは情報収集と英語の勉強から始めてみましょう。
参考リンク:成功する留学 看護留学 / ワールドアベニュー 看護留学 / JASSO(日本学生支援機構)


