「もっと給料を上げたい」と思いながらも、具体的にどうすればいいのかわからない…そんな看護師は多いのではないでしょうか。実は看護師の年収を上げる方法はいくつもあり、今すぐ取り組めるものから長期的に効果が出るものまで、自分の状況に合わせて選べます。
この記事では、看護師が給料を上げるための具体的な方法を6つ紹介します。それぞれの方法について、期待できる効果と注意点まで詳しく解説していくので、自分に合ったものを見つけてみてください。

方法1:夜勤回数を増やす(即効性あり)
最もシンプルな年収アップの方法が夜勤回数を増やすことです。2交代制の場合、1回の夜勤手当は平均約11,000円で、月に1回夜勤を増やすだけで年間約13万円の収入増になります。
3交代制の場合は準夜勤手当が平均4,000〜5,500円程度です。体力的に問題がなく、現在の夜勤回数に余裕があるなら検討してみましょう。
具体的にシミュレーションしてみると、月4回の夜勤を月6回に増やした場合(2交代制)、増加分の手当は月約22,000円、年間で約264,000円の収入増です。この金額は決して小さくありません。
夜勤の増加は体調管理が前提です。無理をして健康を損なってしまっては本末転倒なので、自分の体力と相談しながら調整してください。睡眠の質を確保するための工夫(遮光カーテン・耳栓の活用など)も大切です。
方法2:資格を取得する(中期戦略)
看護師としてのスキルを公的に証明する資格を取得することで、資格手当が月額5,000〜数万円支給される場合があります。
主な資格と特徴
認定看護師:特定の看護分野で高い実践力を持つことを証明する資格です。取得には実務経験5年以上と6ヶ月以上の教育課程の修了が必要です。認定看護師手当として月額5,000〜20,000円が支給される施設があります。感染管理、がん化学療法看護、救急看護など、分野は多岐にわたります。自分が経験を積んできた分野で取得すれば、実務にも直結するため一石二鳥です。
専門看護師:より高度な看護の実践・研究・教育ができることを証明する資格です。大学院修士課程の修了が求められるため取得のハードルは高いですが、年収への上乗せ効果は認定看護師以上です。がん看護、精神看護、急性・重症患者看護などの分野があり、専門性の高さから転職市場でも非常に高い評価を受けます。
特定行為研修修了者:医師の判断を待たずに一定の医療行為を実施できるようになる研修制度です。修了することで業務の幅が広がり、評価・待遇の向上が期待できます。訪問看護や地域医療の現場では特に重宝される資格で、今後ますます需要が高まると見込まれています。
ケアマネジャー(介護支援専門員):介護分野への転身やダブルワークを視野に入れている方には有効な資格です。看護師資格を持っていれば受験要件を満たしやすく、介護領域でのキャリアの幅が広がります。
- 認定看護師:実務5年+教育課程6ヶ月、手当月額5,000〜20,000円
- 専門看護師:大学院修士課程修了が必要、上乗せ効果大
- 特定行為研修:医療行為の幅が広がり待遇向上
- 資格は転職時の交渉材料としても有効

方法3:管理職に昇進する(長期戦略)
看護師のキャリアラダーを登って管理職を目指す方法です。一般的には主任→看護師長→看護部長とステップアップしていきます。
管理職になると役職手当が支給されるほか、基本給の号俸も上がります。主任手当は月額10,000〜30,000円、看護師長になると月額30,000〜50,000円程度の上乗せが期待できます。
ただし、管理職になると夜勤から外れるケースもあるため、夜勤手当の減少分と役職手当の増加分を比較する必要があります。たとえば夜勤月4回分の手当が約44,000円で、看護師長手当が40,000円だった場合、実質的な収入アップはわずかです。管理職を目指す場合は、収入面だけでなくキャリアとしての満足度も含めて検討しましょう。
管理職への道を目指すなら、日頃からリーダーシップを発揮する場面を意識的に作り、委員会活動や院内研修の企画にも積極的に関わることが評価につながります。看護管理者研修やファーストレベル・セカンドレベルの受講も有効です。
方法4:高収入の職場に転職する(即効性あり)
転職は看護師が年収を上げるための最も手っ取り早く、効果の大きい方法です。同じスキル・経験年数でも、勤務先によって年収に50〜100万円以上の差があることは珍しくありません。
高収入が期待できる職場
- 美容クリニック:インセンティブ制度で成果に応じた報酬が得られる。夜勤なしでも年収500万円以上を目指せる。カウンセリングや施術補助が中心で、接客スキルを磨きたい方にも向いている
- 大規模総合病院:手当が充実し、教育体制も整っている。福利厚生(住宅手当・院内保育所・退職金制度)が手厚い施設も多い
- 訪問看護ステーション:需要が高く、経験者は好条件で採用されやすい。オンコール手当が加わると年収アップにつながる
- 企業の産業看護師:土日祝休みで年収も安定している。求人数は限られるが、企業の福利厚生を享受できるのが魅力
- 治験コーディネーター(CRC):看護師資格を活かしながら企業で働ける。年収は400〜600万円と幅があるが、キャリアの選択肢が広がる
転職で年収アップを狙う場合は、月給だけでなく年収ベースで比較することが重要です。基本給が低くても手当やボーナスを含めると高年収になる求人もあれば、その逆もあります。複数の求人を比較して相場観を掴んでおきましょう。

方法5:手当を最大限活用する
看護師にはさまざまな手当が用意されていますが、自分がもらえるはずの手当を把握していない方も意外と多いです。以下の手当が支給対象になっていないか、改めて確認してみましょう。
- 夜勤手当・深夜割増賃金
- 時間外手当(残業代)
- 住宅手当
- 通勤手当
- 家族手当
- 資格手当
- 特殊業務手当(救急、ICU、精神科など)
- オンコール待機手当
- 皆勤手当
特にサービス残業をしている場合は、残業代が正しく支給されているか確認しましょう。本来もらえるはずの手当がもらえていないのは大きな損失です。給与明細を毎月チェックする習慣をつけて、不明な点は人事や総務に確認してみてください。
また、転職先を検討する際にも手当の内訳は必ず確認してください。基本給が高くても手当が少ない施設もあれば、基本給は普通でも手当が手厚い施設もあります。年収の総額で比較することが大切です。
方法6:副業で収入源を増やす
就業規則で副業が認められている場合、看護師の知識や経験を活かして追加収入を得る方法もあります。
- 休日の単発バイト:訪問入浴やイベントナースなど、1日1〜3万円の報酬が得られる。月2回入るだけでも年間24〜72万円の上乗せになる
- 看護系ライター:医療・健康記事の執筆で、文字単価2〜5円程度。在宅でできるため、スキマ時間を活用しやすい
- セミナー・研修講師:専門知識を活かして講師を務める。1回数万円の報酬が見込める
- ツアーナース・イベントナース:修学旅行やスポーツイベントの医療サポート。非日常的な環境で働けるのも魅力
副業を始める際は、本業に支障が出ないようにスケジュール管理を徹底することが大切です。体調を崩してしまっては元も子もありません。まずは月1〜2回の単発バイトから始めて、無理のない範囲で収入源を増やしていくのがおすすめです。
副業を始める前に、必ず勤務先の就業規則で副業の可否を確認してください。公立病院の場合は公務員規定により副業が制限されている場合があります。また、副業の収入が年間20万円を超える場合は確定申告が必要になるため、税務面の準備も忘れずに行いましょう。
- 即効性があるのは夜勤増加と転職
- 中長期的な年収アップは資格取得と管理職昇進
- 手当の確認漏れは意外と多い
- 副業で看護師の強みを活かした収入源を作るのもアリ
年収アップに成功するためのポイント
どの方法を選ぶにしても、以下のポイントを意識しておくと成功しやすくなります。
現在の年収を正確に把握する
まずは自分の年収を正確に計算しましょう。月給×12ヶ月に賞与を足したものが年収です。基本給と手当の内訳も把握しておくと、どこに改善の余地があるかが見えてきます。
相場を知る
同じ地域・同じ規模の施設と比較して、自分の年収が高いのか低いのかを知っておくことは重要です。転職サイトの求人情報を見るだけでも、大まかな相場観がつかめます。転職エージェントに登録して、自分の経験年数でどのくらいの年収が提示されるかを確認してみるのも効果的な方法です。
短期と長期の両方で計画する
夜勤増加や転職は即効性がありますが、資格取得や管理職昇進は時間がかかります。短期的な対策と長期的な戦略を組み合わせることで、持続的な年収アップが実現できます。

Q&Aコーナー
Q. 年収600万円を超えるにはどうすればいい?
年収600万円を超えるには、管理職に就くか、美容クリニックなどインセンティブのある職場で成果を出すか、専門看護師など高度な資格を取得するのが現実的なルートです。複数の方法を組み合わせることで、到達しやすくなります。
Q. 転職せずに年収を上げる方法はある?
資格取得、夜勤回数の調整、残業代の正当な請求、昇進など、今の職場でできることも複数あります。まずは自分の給与明細を確認し、もらえていない手当がないかチェックしてみましょう。それだけで月数千円〜数万円の改善につながることもあります。委員会活動への参加やリーダー業務の積極的な引き受けも、昇進につながる行動として評価されやすいです。
Q. 看護師の年収のピークは何歳くらい?
看護師の年収は50代前半でピークを迎え、約570〜580万円が平均的な水準です。それ以降は定年や再雇用で待遇が変わるケースもあるため、50代前半が収入面では最も恵まれた年代と言えます。ピークに向けて計画的にキャリアを積んでおくことが大切です。管理職に就いている場合は600万円を超えるケースもあるため、40代のうちから管理職への道を意識しておくと有利です。
Q. 給料アップの交渉はどうやればいい?
昇給や手当の改善を交渉する場合は、客観的なデータを準備しておくと説得力が増します。「同地域の同規模病院の平均給与」「自分が取得した資格や実績」などを整理して、上司や人事との面談の場で冷静に伝えましょう。感情的にならず、論理的に話すことが重要です。
Q. 看護師が稼げる診療科はどこ?
特殊業務手当が支給される救急外来、ICU、手術室などは、一般病棟より月額5,000〜20,000円程度の上乗せが期待できます。また、美容皮膚科や美容外科はインセンティブで高収入を狙えるため、「夜勤なしでも稼ぎたい」という方に人気があります。
まとめ
看護師が給料を上げる方法は、即効性のある夜勤増加・転職から、長期的な資格取得・管理職昇進まで幅広くあります。自分の状況と目標に合った方法を選び、具体的なアクションを起こしていきましょう。何もしなければ給料は変わりませんが、行動すれば変えられます。
まずは自分の年収を正確に把握し、相場と比較するところから始めてみてください。「もっと稼ぎたい」という気持ちを行動に変えることが、年収アップへの第一歩です。この記事で紹介した6つの方法から、今日できることを一つ選んで実行してみましょう。
参考:コメディカルドットコム – 看護師の給料アップの近道、スーパーナース – 年収アップする方法3選、医療ワーカー – 看護師の給料が上がる4つの方法


