「看護師として保育園で働くってどんな感じ?」「病棟から保育園に転職するメリットは?」と気になっている方は多いのではないでしょうか。
保育園看護師は、子どもたちの健康を守りながら、日勤のみ・残業なしで働けるという魅力的な職種です。夜勤がなく、カレンダー通りの休みが取れるため、ワークライフバランスを重視する看護師に人気があります。
この記事では、保育園看護師の仕事内容、メリット・デメリット、給料、転職に必要なスキルまで詳しく解説します。保育園への転職を考えている方は、ぜひ参考にしてください。

保育園看護師とは?配置の背景と役割
保育園に看護師が必要な理由
厚生労働省は、保育所保育指針において乳児が3人以上入所する保育所には看護師等の配置を推奨しています。子どもたちの健康管理やアレルギー対応、感染症予防など、医療的なケアが求められる場面が増えているためです。
特に0~2歳の乳幼児は体調の変化が激しく、急な発熱やけいれん、アレルギー反応などに対応できる看護師の存在は非常に重要です。
保育園看護師の配置状況
現在、看護師を配置している保育園は増加傾向にあります。自治体によっては看護師配置に対する補助金制度を設けているところもあり、保育園看護師の需要は今後も高まっていくと予想されます。
保育園看護師の仕事内容
子どもたちの健康管理
保育園看護師の最も重要な業務は、園児たちの健康管理です。
- 毎朝の視診(体温測定、顔色・機嫌の確認)
- 体調不良時の対応と保護者への連絡判断
- けがの応急処置
- アレルギー対応(エピペンの管理・使用を含む)
- 感染症発生時の対応と予防策の実施
保健指導・健康教育
子どもたちに対する保健指導も大切な業務です。年齢に合わせた方法で、健康な生活習慣を教えます。
- 手洗い・うがいの指導
- 歯磨き指導
- 食育に関する指導
- 身体の仕組みに関するわかりやすい説明
保健だよりの作成
保護者向けに、月1回程度の保健だよりを作成します。季節の感染症情報や家庭でできる健康管理のアドバイスなど、専門知識を活かした情報発信を行います。
健康診断・歯科検診のコーディネート
年に数回行われる健康診断や歯科検診の準備・運営を担当します。嘱託医との連絡調整、当日の運営、結果のとりまとめと保護者への報告まで一連の業務を行います。

保育業務の補助
看護業務がない時間帯は、保育士と一緒に保育業務を行うことが多いです。これは保育園看護師の特徴的な部分で、子どもたちと一緒に遊んだり、散歩に同行したり、食事の介助をしたりします。
園内の衛生管理
- おもちゃや遊具の消毒管理
- 感染症発生時の消毒方法の指導
- 園内の衛生環境のチェック
- 嘔吐物の処理方法の指導・マニュアル作成
保育園看護師に転職する7つのメリット
メリット1:夜勤がない
保育園は日中のみの運営のため、夜勤が一切ありません。勤務時間は一般的に8:00~17:00または8:30~17:30で、規則正しい生活を送ることができます。
メリット2:カレンダー通りの休みが取れる
多くの保育園は土日祝日が休みです(土曜保育がある園では、ローテーションで土曜出勤があることもあります)。お盆休みや年末年始の休暇もあるため、家族との時間を大切にしたい方にぴったりです。
メリット3:残業が少ない
保育園は閉園時間が決まっているため、残業は少ない傾向にあります。保健だよりの作成や書類作成で多少の残業が発生することはありますが、病棟勤務と比較すると大幅に少ないです。
メリット4:命に関わるプレッシャーが少ない
病院では常に命と向き合う緊張感がありますが、保育園では基本的に元気な子どもたちを相手にします。もちろん緊急事態への備えは必要ですが、日常的なプレッシャーは大幅に軽減されます。
メリット5:子どもの成長を見守る喜びがある
保育園では、子どもたちの日々の成長を間近で見守ることができます。「はじめて歩いた」「おしゃべりが上手になった」など、子どもの成長に立ち会える感動は、他の職場では得られないやりがいです。
メリット6:自分の育児にも役立つ知識が得られる
小児の発達や疾患、離乳食やアレルギーに関する知識は、自分の育児にも直接役立ちます。将来子どもを持つ予定の方にとっても、貴重な経験になります。
メリット7:看護師が少ないため裁量が大きい
保育園に配置される看護師は通常1名です。そのため、保健に関することは自分が中心となって計画・実行できます。保健だよりの内容や感染症対策の方法など、自分のアイデアを活かせる場面が多いです。
保育園看護師は「子育て中の看護師」からの人気が非常に高いです。自分の子どもと同じくらいの年齢の子どもたちと関わることで、育児のヒントも得られます。
保育園看護師に転職するデメリット
デメリット1:給料が下がる可能性がある
保育園看護師の給料は、病院看護師と比較すると低くなる傾向があります。
- 常勤の月収:25~32万円
- 常勤の年収:350~450万円
- パートの時給:1,300~1,600円
夜勤手当がなくなることが主な要因です。ただし、残業が少なく生活が安定するため、時間あたりの満足度で考えれば悪くないという声もあります。
デメリット2:看護師が一人だけで孤独を感じることがある
多くの保育園では看護師は1名のみの配置です。看護の専門的な相談ができる同僚がいないため、孤独を感じたり、判断に迷った際に相談相手がいないことがあります。
デメリット3:臨床スキルが低下する
保育園では高度な医療処置を行う機会がほとんどないため、長期間勤務すると臨床スキルが低下する可能性があります。将来的に病院に戻ることを考えている場合は注意が必要です。
デメリット4:保育業務が想像以上に大変
看護業務以外に保育補助も行うため、子どもたちと一日中動き回ることもあります。体力的に大変なだけでなく、保育士との役割分担で悩むこともあります。
デメリット5:感染症にかかりやすい
子どもたちは様々な感染症にかかりやすく、保育園看護師も感染リスクが高くなります。手洗い・うがいの徹底はもちろん、自分自身の健康管理も重要です。

保育園看護師に必要なスキル・経験
必須の経験
保育園看護師の求人では、臨床経験に関する具体的な条件は施設によって異なりますが、小児科の経験がある方は特に歓迎されます。
- 小児科病棟や小児科外来での勤務経験
- NICUでの勤務経験
- 一般的な臨床経験(2~3年以上あると望ましい)
求められるスキル
- 小児の急変対応力:発熱、けいれん、アナフィラキシーへの初期対応
- アレルギーに関する知識:食物アレルギー、エピペンの使用法
- 感染症の知識:流行性の感染症の見分け方と対応
- コミュニケーション能力:保護者、保育士、嘱託医との連携
- わかりやすく説明する力:子どもにも保護者にもわかりやすく伝える力
あると有利な資格
- 小児救急看護認定看護師
- アレルギーエデュケーター
- 保育士資格(看護師免許と併せ持つと非常に強い)
保育園看護師は「看護と保育の両方」を求められます。「看護業務だけやりたい」という方は、入職後にギャップを感じる可能性があるため、面接時に業務内容をしっかり確認しましょう。
保育園看護師の求人の探し方
看護師専門の転職サイトを活用する
看護師専門の転職サイトには、保育園の看護師求人も掲載されています。「保育園」「日勤のみ」などの条件で絞り込んで検索できます。
保育系の求人サイトもチェックする
看護師専門サイトだけでなく、保育士向けの求人サイトにも保育園看護師の求人が掲載されていることがあります。両方をチェックすることで選択肢が広がります。
自治体の求人情報を確認する
公立保育園の場合、自治体のホームページで求人情報が公開されています。公立保育園は給与や福利厚生が安定しているため、チェックしておくことをおすすめします。
参考:厚生労働省 保育関連情報(www.mhlw.go.jp・サイト終了)
また、日本看護協会でも看護師の多様なキャリアに関する情報を発信しています。
よくある質問(Q&A)
Q1:保育園看護師に小児科経験は必須ですか?
必須ではありません。小児科経験があれば有利ですが、成人看護の経験のみでも応募できる求人は多数あります。入職後に小児の対応について学ぶ機会もありますので、子どもが好きで意欲がある方なら問題ありません。
Q2:保育園看護師の求人は少ないですか?
以前と比べると求人数は増加傾向にあります。特に都市部では、看護師配置を義務化する自治体が増えているため、需要は高まっています。ただし、1園あたり1名の配置が多いため、病院の求人数と比べると少なめです。転職サイトに登録して、求人が出たらすぐに応募できるようにしておきましょう。
Q3:保育園看護師は保育士の資格がないとダメですか?
保育士資格は必須ではありません。看護師免許があれば保育園看護師として働けます。ただし、保育士資格を持っていると業務の幅が広がり、採用面でも有利になることがあります。
Q4:男性看護師でも保育園で働けますか?
男性看護師を採用する保育園も増えてきています。ただし、女性の割合が非常に多い職場であるため、トイレ介助や着替えの際に配慮が必要になることがあります。面接時に確認しておくと良いでしょう。
Q5:保育園看護師から病院に戻ることはできますか?
可能です。ただし、長期間保育園で働いた後は臨床スキルの低下が気になるかもしれません。看護師復職支援研修を活用したり、病院のパートから段階的に復帰するなどの方法が考えられます。
Q6:保育園看護師にやりがいを感じる瞬間はどんな時ですか?
多くの保育園看護師が挙げるのは、子どもたちから「せんせい大好き」と言ってもらえる瞬間です。また、保護者から「先生がいてくれて安心です」と感謝されることも大きなやりがいになります。感染症の流行を未然に防げた時なども、専門職としての達成感を感じられます。
参考:ナースセンターでも転職に関する無料相談を受け付けています。

まとめ
看護師から保育園への転職は、夜勤なし・残業少なめ・カレンダー通りの休みという、ワークライフバランス重視の方にとって理想的な選択肢です。
給料は病院勤務と比べて下がる可能性がありますが、心身の負担が軽減され、子どもたちの成長を見守る喜びが得られるという、お金では測れない価値があります。
「子どもが好き」「規則正しい生活を送りたい」「看護師としての知識を違う形で活かしたい」という方は、ぜひ保育園看護師への転職を検討してみてください。看護師専門の転職サイトに登録すれば、保育園の求人情報をいち早く入手できます。


