書類選考を通過したら、次は面接です。「何を聞かれるんだろう」「上手く答えられるか不安」「緊張して言葉が出てこなかったらどうしよう」と、面接に対する不安を感じている方は多いでしょう。
面接は事前準備がすべてです。よく聞かれる質問を把握し、自分なりの回答を用意しておくことで、本番での緊張を大幅に軽減できます。この記事では、転職の面接でよく聞かれる質問と、好印象を残すための回答のポイントを具体例とともに解説していきます。

面接前にやっておくべき準備
面接対策は、質問への回答準備だけではありません。事前にやっておくべきことを整理しておきましょう。
応募先の情報を徹底的に調べる
応募先の理念、診療科、病床数、患者層、力を入れている分野、教育体制などを事前に調べておくことは必須です。面接では「当院のことをどの程度知っているか」を確認する質問が高い確率で出されます。
公式ホームページだけでなく、求人票、パンフレット、SNS、ニュース記事なども確認しておくと、より深い理解を示すことができます。
自分の経歴を整理する
これまでの経歴を時系列で整理し、各職場での「担当業務」「身につけたスキル」「成果や工夫したこと」を明確にしておきましょう。面接では過去の経験について詳しく聞かれることが多いため、スムーズに回答できるよう準備しておくことが大切です。
質問への回答を声に出して練習する
頭の中でシミュレーションするだけでなく、実際に声に出して練習することで、本番での言葉の詰まりを防げます。可能であれば家族や友人に模擬面接の相手をしてもらうと、さらに効果的です。転職エージェントの面接対策サービスを利用するのもおすすめです。
- 応募先のホームページを隅々まで確認した
- 自分の経歴を時系列で整理した
- よくある質問への回答を用意した
- 声に出して練習した
- 面接会場への交通手段・所要時間を確認した
- 持ち物(履歴書、筆記用具、メモ帳)を準備した
- 清潔感のある服装を用意した
面接でよく聞かれる質問と回答例
ここからは、面接で高確率で聞かれる質問と、好印象を残すための回答のポイントを紹介します。
質問1:自己紹介をしてください
面接の冒頭で聞かれることが多い質問です。ここでの印象が面接全体の雰囲気を左右するため、しっかり準備しておきましょう。
- 1〜2分程度にまとめる
- 名前、経歴の概要、得意分野、志望の動機を簡潔に伝える
- 長々と話さず、要点を絞る
回答例:「○○と申します。総合病院の外科病棟で5年間勤務し、術後管理や急変対応を中心に経験を積んでまいりました。チームリーダーとして後輩指導にも携わり、チーム全体のケアの質を高めることにやりがいを感じておりました。今後は慢性期医療の分野で、患者さんと長期的に関わるケアを実践したいと考え、貴院を志望いたしました。本日はよろしくお願いいたします。」
質問2:転職(退職)の理由を教えてください
採用担当者が最も気にする質問の一つです。「同じ理由でうちも辞めてしまわないか」という懸念を払拭するための質問ですので、ネガティブな理由をポジティブに言い換えて伝えることが重要です。
回答例:「現在の職場では急性期の経験を十分に積むことができました。今後のキャリアを考えたときに、より専門的な分野で知識を深めたいと思うようになりました。貴院は循環器領域に強みをお持ちで、専門性を高められる環境があると感じ、転職を決意いたしました。」
- 「人間関係が悪かった」→ 「チームワークを重視する環境で働きたい」に言い換え
- 「給料が安かった」→ 「スキルに見合った評価を受けられる環境を求めている」に言い換え
- 「上司とうまくいかなかった」→ 「多様な考え方を学べる環境に身を置きたい」に言い換え

質問3:志望動機を教えてください
履歴書に書いた志望動機をベースに、より具体的に、熱意を込めて伝えましょう。履歴書の内容を暗記してそのまま読み上げるのではなく、自分の言葉で話すことが大切です。
回答例:「貴院が掲げている『患者さんの生活の質を第一に考える医療』という理念に強く共感いたしました。私自身、これまでの経験で患者さんが退院後も安心して生活を送れるよう支援することの大切さを痛感しています。貴院の回復期リハビリテーション病棟では、多職種チームで患者さんの自立を支援されていると伺い、私のこれまでの経験を活かしながら成長できる環境だと感じました。」
質問4:あなたの長所と短所を教えてください
長所は業務に関連するものを選び、短所は改善に向けた取り組みもセットで伝えましょう。
回答例(長所):「コミュニケーション力が強みです。患者さんやご家族だけでなく、医師や多職種のスタッフとも積極的にコミュニケーションを取り、チームでのケアの質を高めることを心がけてきました。」
回答例(短所):「完璧を求めすぎるところがあり、業務に時間がかかることがあります。そのため、最近は優先順位を意識し、重要度の高い業務から取り組むよう改善しています。」
質問5:これまでの経験で最も印象に残っていることは?
この質問では、あなたが仕事に対してどのような姿勢で取り組んできたかが見られています。成功体験でも苦労した経験でも構いませんが、そこから何を学んだかを必ず伝えましょう。
回答例:「術後に容態が急変した患者さんの対応をしたことが最も印象に残っています。冷静に状況を判断し、医師への報告と初期対応を迅速に行った結果、患者さんの容態を安定させることができました。この経験から、日頃からのアセスメント力と急変時のチームワークの重要性を改めて学びました。」
質問6:入職後にやりたいことはありますか?
この質問では、あなたのキャリアビジョンと施設への適合度が見られています。応募先の特徴を踏まえた回答を準備しましょう。
回答例:「まずは貴院の業務フローに慣れ、一日も早く戦力として貢献できるよう努めたいです。その上で、これまでの急性期での経験を活かし、入院患者さんの早期回復に向けたケアに注力していきたいと考えています。将来的には認定資格の取得も視野に入れ、より専門的なケアを提供できる存在になりたいです。」

質問7:夜勤や残業はできますか?
正直に答えることが大切です。無理に「何でもできます」と言ってしまうと、入職後にミスマッチが発生します。事情がある場合は、その理由と対応可能な範囲を具体的に伝えましょう。
回答例:「夜勤は月4回程度まで対応可能です。残業についても、業務上必要な範囲であれば対応いたします。ただし、子どもの保育園のお迎えの関係で、19時以降の残業は難しい日が週に2日ほどございます。」
質問8:何か質問はありますか?(逆質問)
面接の最後に必ずと言っていいほど聞かれる逆質問です。「特にありません」は絶対に避けてください。意欲がないと受け取られてしまいます。事前に2〜3個の質問を準備しておきましょう。
- 「配属予定の病棟のチーム構成について教えていただけますか?」
- 「入職後の教育・研修体制について詳しくお聞かせください」
- 「中途入職のスタッフに期待されている役割はどのようなことですか?」
- 「キャリアアップのための支援制度はありますか?」
- 給与や有給など待遇面の質問ばかり
- ホームページを見ればわかること
- 「特にありません」
面接当日のマナーと身だしなみ
服装
スーツが基本です。清潔感のある落ち着いた色味のスーツを選びましょう。髪型も清潔感を意識し、長い髪はまとめるのが望ましいです。爪は短く整え、アクセサリーは控えめにしましょう。
到着時間
面接会場には10分前を目安に到着するのがマナーです。早すぎても遅すぎても印象が良くないため、時間に余裕を持って行動しつつ、適切なタイミングで受付を済ませましょう。
入退室のマナー
ドアをノックして「失礼します」と声をかけてから入室し、椅子の横に立って挨拶をしてから着席します。退室時は「本日はお忙しい中、ありがとうございました」と丁寧にお礼を述べてから退室しましょう。
話し方のポイント
- 結論を先に述べてから理由を説明する(PREP法)
- ゆっくり、はっきりと話す
- 面接官の目を見て話す
- 質問の意図がわからない場合は、聞き返しても問題ない
- 「えーっと」「あの」などの口癖を減らす

面接でやりがちな失敗と対策
失敗1:前職の悪口を言ってしまう
つい本音が出てしまい、前職の不満を口にしてしまうケースがあります。面接官は「この人はうちの悪口も将来言うかもしれない」と感じるため、前職のネガティブな話題は避けましょう。
失敗2:回答が長すぎる
緊張すると話が長くなりがちです。一つの回答は30秒〜1分程度を目安にまとめましょう。要点を絞り、簡潔に伝えることが好印象につながります。
失敗3:質問の意図と違うことを答えてしまう
質問をよく聞かずに的外れな回答をしてしまうケースです。質問が聞き取れなかった場合や、意図がわからない場合は「申し訳ありません、もう一度お聞かせいただけますか」と聞き返しましょう。恥ずかしいことではありません。
失敗4:「特にありません」と答えてしまう
逆質問で「特にありません」と答えると、入職への意欲が低いと判断されます。必ず2〜3個の質問を事前に準備しておきましょう。
オンライン面接の注意点
記事執筆時点では、オンライン面接を導入する施設も増えています。対面面接とは異なる注意点を押さえておきましょう。
- 通信環境の確認:Wi-Fiの電波が安定している場所で受けましょう
- 背景の整理:散らかった部屋が映り込まないよう、背景をすっきり整えます
- カメラの位置:目線がカメラと同じ高さになるよう調整します
- 音声テスト:事前にマイクとスピーカーのテストを行いましょう
- 服装:上半身だけでなく、全身スーツを着用するのが安心です
転職エージェントの面接対策を活用しよう
面接対策に不安がある方は、転職エージェントの面接対策サービスを積極的に活用しましょう。看護roo!やレバウェル看護、マイナビ看護師などでは、応募先ごとの面接傾向に基づいたアドバイスや模擬面接を無料で受けることができます。
特に、「過去にこの施設ではどんな質問がされたか」という情報は、エージェントならではの貴重なデータです。一人で準備するよりも、プロのサポートを受けた方が合格率アップが期待できます。
参考:厚生労働省 – 若者雇用促進総合サイト(www.mhlw.go.jp・サイト終了)
よくある質問(Q&A)
Q. 面接は何分くらいかかりますか?
A. 一般的に30分〜1時間程度です。施設によっては面接後に施設見学が行われることもあるため、時間に余裕を持ったスケジュールを組んでおくと安心です。
Q. 面接官は何人くらいですか?
A. 1〜3名が一般的です。看護部長、師長、人事担当者などが面接官を務めるケースが多いです。複数人の面接官がいても、話す相手は一人ひとりに目を向けながら対応しましょう。
Q. 面接で泣いてしまったらどうなりますか?
A. 感情的になること自体がマイナス評価になるわけではありません。ただし、感情をコントロールできる印象を与えるためにも、冷静に話す練習を事前にしておくことをおすすめします。
Q. 面接当日に体調不良になった場合はどうすべきですか?
A. 無理に面接を受けるよりも、早めに連絡して日程変更をお願いしましょう。体調不良での日程変更は失礼にはあたりません。転職エージェントを利用している場合は、エージェント経由で調整してもらえます。
Q. 面接後のお礼メールは必要ですか?
A. 必須ではありませんが、送ることで好印象を与えられる場合があります。簡潔な内容で、面接のお礼と入職への意欲を伝えましょう。ただし、転職エージェント経由の場合はエージェントを通じてお礼を伝えるのが一般的です。
Q. 不採用の場合、理由を聞いてもいいですか?
A. 直接施設に問い合わせるのは避けた方が無難です。転職エージェントを利用している場合は、エージェントを通じて不採用の理由をフィードバックしてもらえることがあります。次の面接に活かすための貴重な情報になります。
まとめ
面接は事前準備で結果が大きく変わります。よく聞かれる質問への回答を準備し、声に出して練習することで、本番での緊張を最小限に抑えることができます。
特に「転職理由」「志望動機」「逆質問」の3つは、ほぼ確実に聞かれる重要な質問です。それぞれの回答を、応募先の特徴を踏まえて具体的に準備しておきましょう。
一人での対策が難しい場合は、転職エージェントの面接対策サービスを活用するのも非常に有効です。プロの目線でアドバイスをもらうことで、自分では気づかなかった改善点が見つかります。
しっかり準備をして、自信を持って面接に臨んでください。



